ショッカー襲来
こんにちは、わをんです。
アルバイト先に「ショッカー」がやってきました。
仮面ライダーに悪の組織の下っ端として登場する、あのショッカーです。
夏の子ども向けイベントの一環だったのですが、
懐かしがる大人たちとは対照的に子どもたちは泣きわめくばかり。
そりゃあ、あんなぴっちぴちの全身タイツに身を包み、覆面をかった
大の大人が「ヒィー!」だとか「イィー!」だとか奇声をあげれば
怖がるのが自然の道理というものです。
怖がる子どもたちを横目にその保護者たちは、
「最近の子はショッカーとか知らんもんなあ」と言いながら
自分から写真撮影を依頼したりと、むしろ大人受けしてしまったイベントでした。
そしてイベントが終わり、ショッカーたちも更衣室に撤収したあと。
誰かが私の袖を引っ張るので振り返ると、
四歳くらいの男の子が泣きはらした目でこちらを見上げています。
こちらも腰をかがめて、その子に目線を合わせてから「どうしたの?」ときくと
「もう、ショッカーおらんくなった?」と訊かれます。
私はその子がとても怖がっていたのを覚えていたので、
「大丈夫だよ、もうあの黒いのはみんなどっか行ったよ」と教えました。
するとその子は、そっか、と呟いて目を伏せてから、
「ショッカーと。。。握手、したかったな。。。」
と、こぼしたのです。
その男の子がとっても可愛らしく、微笑ましい一日でした。