北九州市立大学文芸研究会のブログ

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最終日

 

 さて。

 そんなわけで、今日で本当に最後ですね。"最後"の木曜日。最後の日。これまで最後最後と言ってきましたが、あなた方読者には、まだ続きがあります。来年という続きがあるではありませんか。「最後」というのは、要するに私にとっての最後ですよ。

 

 私は今日、多分このあと、姿を消します。

 

 勘違いしないで欲しいのは、「死ぬ」という意味ではなく、です。それこそ私にとっては何もかも最後なので、死ぬのだと解釈するのも無理はありませんが、まあそんな解釈は勝手にやっててください。私は死にません。
 あ、ただ、社会的、というか戸籍においての話をすると、私は死亡認定を受けるかもしれません。実際、私、未堂薫は、これより名前のみの存在となります。次の名前に移行し、私は新しい人生を装いつつ、いつものように人を殺します。
 ただし、今度は趣味ではなく、仕事として。

 


 今日、先ほどのお話になるのですが、実を言うと、やはり私は先ほどまで死のうとしてたのです。自殺。自分で自分を殺すんです。カトリックに限らず、自殺はキリスト教においては重罪です。地獄に落ちます。そりゃあそうもなります。人を殺すことですら狂気なのに、自分で自分を殺すなんて。どうせなら大晦日に死にたいなぁと思い、こうして場末のブログを乗っ取って書いてきたわけですが、この前の、最後の火曜日について書いたときのこと、覚えてますか?
 確かあの時、数十の暴徒集団を殺しましたよね。あの時は、誰も見ていないだろうと、目撃者はゼロだろうと思っていました。
 しかし、密かに観測者がいたようで、あの集団も、その差し金だったようです。曰く、「力を試した」んだとか。
 そして雇われました。活動範囲は基本的に日本国内ですが、場合によっては国外に飛び出すかもしれない、とのことで。国外で誰を殺すのかを考えるとかなりワクワクします。

 


 そういうわけで、今年の終わりを世界の終わりとしようとしていましたが、私自身はこれからも続きます。名を変えて。
 


 報酬が私の納得のいく額であったこともありますが、自分自身を殺すのは、まだ早いなと考えるようになったのもまた事実です。だって、まだまだたくさんの人間を殺すことができるのです。こんなに嬉しいことはありません。七つの大罪でまだ言っていないことがありましたね、強欲です。avaritia。greed。最高です。これからも殺していきますので、よろしくお願いします。

 

 

 あと15分ちょっとですね。最後の15分。世界終末時計も、この15分間ぐらいは、いつもの時間通りに進んで、つつがなく人類の歴史に幕を下ろしてほしいものです。

 

 

 では、わたしはこれより「死に」ますね。

 

 

 みなさん、良いお年を。