6日目
最期を看取れないまま、"最後"の水曜日が死にました。
もう、私もなんとなく、最期に近づいているからなのか、気力がありません。あれだけ死闘を繰り返していたこともあるのでしょう。とにかく今は眠りたい。実際先ほどまでずっと眠っていました。こうして記事を一週間書くことも忘れて。まさに怠惰。pigritia seu acediaにしてsloth。まあ、実際話す内容は、怠惰とは少々かけ離れているかもしれませんが。
私が数百人もの人を殺してきたのは、とある芸術が目的でした。
それは、人を「使って」芸術品を作ること。
低俗で俗悪な芸術だとお思いでしょう。ええ、それが正常です。その感覚は正しい。
パルテノン神殿みたいな白い神殿のような、古代建造物を、ぜひとも人骨で作りたいなあ、と。
それで殺してきたんです。柱の数は、ソロモン72柱にちなんで72本。72本の柱を、人の背骨を使おうと思いました。結局72人殺せばいいのですが、やっぱりみんな身長が違うわけでして、随分と背骨の柱の高さが合わず、結果的に数百人余りの人を殺す羽目に。それでも背骨を72本も固定させるのは至難の業で、結局かなりの規模縮小の末、柱は10本に……。なんていうか、人骨というのは不安定ですね。
私がこうして人を殺してきた動機について語ると、これはやはり人を信用できなかったことが一番の原因ではないかと思うのです。
人を信用するというのは、かなりコストがかかります。身体的にも精神的にもコストが凄い。私は結局、そのコストに耐えられなかったのです。「憤怒」の話でもいいました通り、私はかなり怒りっぽいのです。その性格が災いしているのですかね、現在進行形においても災いを引き起こしている気がしますが、なんというか、その怒りに対して、私の精神的コストの大半を払っている気がしています。
だから、私はそこから逃げ出して、人を殺した。
私より頭のいい人間が羨ましくて、許せなかった。だから殺した。記事を書いた時は嫉妬についてこれを書きましたが、嫉妬と憤怒が混ざっていたのかもしれません。
私の食事を無理矢理制限しようとしたから、その反動で、万引きもしたし、親も殺しました。今は人知れず旅行したことになっていますが、実際は土の中で眠っています。因みに初めて私の犠牲者となったあの優等生は、海の底に沈んだままです。もう藻屑とかしているかもしれませんがね。
私が脅してきた人間は、未だに私を恐れています。脅しに使った材料をもみ消しに現れた人間は殺しました。家族もろとも。
私が肉体を使って籠絡した人間は、以外にも生きていなかったり。私が直接手を下したわけではありませんが、少なくとも原因は私にあるだろうと自負しています。自負することではありませんけれど。
昨日殺した住民たちは、実際のところまだそのままです。そろそろ蛆が集り始めている頃でしょう、あの一帯はもう、瘴気の森と化すでしょう。もう私は知りません。実際のところ目撃者もいないようですし。どうにでもなれ、といった感じです。バレようがバレまいが、どちらにしても、私はもう……。
なんてことを思いつつ、今日はこの辺で。
いよいよ明日は最後の最後ですね。
皆さんはどのように過ごすのでしょうか。
ふふっ。