北九州市立大学文芸研究会のブログ

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三日目

 "最後"の日曜日があと二十分近くで終わりを迎えようとしています。できれば終わる前に書き終わりたいものですが、果たしてどうなるやら。

 

 今回は先に動機となった大罪を言いますね。

 

 暴食です。

 

 ラテン語ならgula。英語ならgluttonyとなります。個人的には、七つの大罪の中ではこれが一番わかりやすいような気がします。なにせ暴食なわけですから。現代風に言えば、「過食症」とかでしょうか。あれはでも、食べるだけ食べて、あとで吐き出しますからね。

 

 まあ、初めて人を殺めたのは確かに高校時代でしたが、この前挙げた四つの罪のなかでは、実際あれは最後の罪だったりします。

 要するに、奪うことも騙すことも脅すことも、すべて人を殺すよりも前にやっていたわけです。ごくごく日常的に。

 まあ今となってはその三つを遥かに凌駕するレベルで人を殺してきたわけですが……それはまた今度話します。

 

 遡って中学時代です。私は人よりも数倍近い量を食べる人間でした。大食い競争とか、ダントツでした。大食い競争、テレビで時折やりますよね、何日か前にもやってた気がします。

 まあ、とにかく物を食べたくて食べたくてしょうがなかったんです。三大欲求の一つである食欲だけが、他の二つの欲とは大きくかけ離れて強かった。二十四時間、まあ寝てる時は流石に除きますが、常時物を食べていたい気分でした。もちろん、周囲は僕のそういった態度を危険視していて、私は何度か病院にも行きました。「過食症」だと一応は診断されたものの、どう改善したものかと、皆困り果てていました(診断によると胃の働きが異常に強かったらしいです。だから吐かなかったのでしょう)。嘔吐をしない過食症というのもあるにはあるらしいのですが、その場合はカロリー過多で肥満症になるそうです。私の場合これまた異常なことに、体型が何一つ変わらなかった。太りも痩せもしない、常に平均値の体重体型を維持し続けていました。維持したままで、人よりも数倍近い食べ物を、これまで消費してきたのです。

 

 まあやっぱり親をはじめ、周囲は私に「ものをたべること」をやめるよう、促すわけです。あまりに食べ過ぎるので、一定量以上は何が何でも食べ物を与えない、といった生活が数ヶ月続きました。とても耐えられたものじゃない。

 

 そういうわけで、私はスーパーに出向いて万引きを。

 

「奪う」と言うよりは、ある意味「盗む」と言ったほうが近いかもしれません。

 まあ、咎める人間を片っ端から脅し、結果として「奪った」わけですし、間違ってもいませんね。

 

 そんなこんなで、中学時代、ずっと私は食べ続けていました。

 

 いつの間にか食べる量も減って、今となっては常人よりも比較的少なめの量で落ち着いています。

 なんだか幸福です。暴飲暴食牛飲馬食。そんな私は、今考えて見れば割と不幸だったかもしれません。食べても食べても満足感を得られなかったわけですしね。

 

 そんなわけで「暴食」のお話は終わりです。

 

 

 あと3分で、"最後"の日曜日が終わります。

 

 間に合ってよかった。